こんにちは!上村です!
今までの調剤をするだけだった薬局からの変化と健康サポート薬局になって何が薬剤師に求められているのか?と薬学部生のみなさんは気になったことありませんか?
今回から2回に渡って、今話題になっている「健康サポート薬局」はどんな薬局かをお伝えしていければと思います。
皆さんは「医療」というと、どのような印象を持たれますか?多くの場合「治療」という側面が強いと思います。
ですが、時代は変わってきています。それでは「健康サポート薬局」についてお話していきたいと思います!
健康サポート薬局とは?
まず「健康サポート薬局」という言葉をご存知でしょうか?
「健康サポート薬局」とは、薬に関する相談はもちろん、健康に関することや介護用品などに関する相談にも対応する薬局を指します。
今までの調剤薬局では処方箋を持ってきていただき、その処方箋に従いお薬をお渡しする。このような流れがほとんどを占めていました。
「健康サポート薬局」では、この今までの調剤薬局の機能に加えて、気軽に薬局に立ち寄り、なんでも身近な健康相談ができる場所であることが求められています。
「健康サポート薬局」として機能するためには様々な条件が必要とされますが、今回は「健康サポート薬局」において薬剤師に何が求められているのかについて考えていきたいと思います。
医療における時代の流れとは?
さて、薬学部生のみなさんは日本の国民医療費がどれほどになっているかご存知ですか?
平成28年度の国民医療費は42兆円を超えています。この大きな額を税金で支える中、少子高齢化も進み、税金を納める人が減っていく。
今のままではどんどん日本の医療が回らなくなっていくことは目に見えています。
そこで政府は、自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てする「セルフメディケーション」を推進しています。
健康サポート薬局ではこの医療費削減のためにも、自分の健康を自分で管理することを求めており、薬剤師にはセルフメディケーションのサポートを求められています。
今までの医療は「治療」にフォーカスを当てていました。
これからの医療において今求められるのは「予防」であり、「治療」する段階になるまでに防ぐことが現在求められています。
今の医療は当たり前?
さて、今の医療はこれからも続くのでしょうか?答えは「NO」だと思います。
先ほどお話したようにこれからの日本の経済を考えると、今のように保険で多くをサポートできる医療を続けることは難しいです。
ここで薬学部生の皆さんに考えてほしいことは、医療が変わる中でどのような薬剤師を目指すかということです。
もちろん「治療」に貢献する薬剤師を目指すのも一つです。
そして「予防」に貢献する薬剤師を目指すのも一つです。
もし「予防」に貢献することを目指すとしたならば、今までの保険を使った医療のイメージを脱する必要があります。このイメージについてですが、例えばジム。
私の感覚では10年ほど前はジムというのは、すごく遠い存在で、一部の意識の高いスポーツマンがお金をかけてするイメージでした。
今では老若男女問わず、色々な方が気軽に利用するようになってきていると思います。
はじめは芸能人が行っていたような印象ですが、現在ではインスタなどでもジムに行ったことを投稿する人も増えてきており、ライフスタイルの中に浸透してきていると思います。
この運動への感覚が変わってきている経緯はすごく面白いなと感じています。
人間の「綺麗でいたい」「かっこよくありたい」「若くありたい」など様々な想いを実現するための手段として、ジムに行き、運動をする。
そのためにお金をかけることは恥ずかしいことではなく、むしろオシャレ感覚でできるようになりました。
医療も「健康になりたい」というジムに対する想いよりも誰もが直面する想いを持っているものなので、今後ジムのように今の当たり前が変わる可能性が多く秘められていると感じます。
そのために薬剤師には何ができるのでしょうか?
健康サポート薬局として薬局に求められていくことは?
最後に、「健康サポート薬局」に求められていることは何なのでしょうか?
この答えはまだ明確なものはなく、だからこそ薬局の個性が現れるものだと思います。
そのためにも既存の概念にこだわらない若い薬剤師としての発想が必要だと考えます。
そのために薬剤師に求められていることは「自分で考え、提案し、実行する力」だと感じます。
前例がないからこそ、自分が思うことを実行し、失敗を重ねる中でより魅力的な解を導き出すというまだ見えない冒険が健康サポート薬局には秘められていると思います。
誰も見たことのない健康サポート薬局を実現することを目指すのはすごくワクワクしますね!
薬学部生の皆さんも、健康サポート薬局で自分の目指す医療を実現する薬剤師を目指すことも考えてみてはいかがでしょうか?